› つぶやきホルン › オーケストラの楽しみ方

スポンサーサイト

上記の広告は2週間以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書くことで広告が消せます。  

Posted by スポンサー広告 at

2014年02月03日

オーケストラ

ラウル・デュフィ(Raoul Dufy:1877-1953)という画家の「オーケストラ」という絵です。

ブリジストン美術館所蔵の絵ですが、この明るい、今にもにぎやかなメロディーが聴こえてきそうな、とても素敵な絵なのでちょっと紹介したくなりました。

ラウル・デュフィは、フランスのパリを代表する近代画家で、音楽をテーマとした絵画をたくさん描いた人です。

オーケストラ

  


Posted by つぶやきホルン at 22:59Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2013年02月03日

楽譜の製本方法

楽譜の製本方法

オーケストラのパート譜は、アマチュアオーケストラでは原譜をコピーしてメンバーに配り、それぞれが自分で製本するのが一般的です。
私のオーケストラでもそうしていますが、糊づけやセロテープやホッチキスで製本したり、スケッチブックに貼ったりと、結構みっともないものをよく見かけます。
そこで、私が長年行っている「とっても簡単できれいな」製本方法を伝授しましょう。

まず原譜と同じように仕上げる製本の基本は2つあります。

① ページ番号を必ず外側にすること。


② 2ページ一組のペーパーを作ってそれを背合わせで糊づけすること。


この2つの基本がわかれば、あとは糊を使うか、テープを使うかなど自分が一番やりやすい方法を選べば良いのです。


これから、写真を交えてもう少し詳しく説明しましょう。


ケース1 楽譜の1ページがA4サイズ以内の場合

アンサンブルなどの場合は結構このサイズの小さな楽譜があります。
これはとってもラッキーです。
2ページ分の楽譜を揃えてA3でコピーすれば、2ページ一組のペーパーができますから、出来上がった数組のペーパーを、ページ順序を間違わないように背合わせで貼っていけば完成です。
その際、糊づけはスティックのりなど水分の少ないものを使用し、図の網線の部分だけで十分です。




ケース2 楽譜の1ページがA4サイズ以上の場合

オーケストラのパート譜はほとんどがこのサイズです。
この場合は、1ページずつをB4またはA3サイズでコピーします。

(1)コピーの方法
 必ず、楽譜の外側(ページがある方)をコピー機のコピー範囲の端に合わせてください。
 こうすることによって、楽譜からはみ出した紙の残り部分が、2ページ一組のペーパーを作るときの糊しろとして使えます。
 このコピー方法を間違えると、あとで糊しろがなくて苦労したり、1枚1枚が不揃いだと何枚も重ねて効率よく作業をすることができなくなり大変時間がかかります。

 

(2)コピー1枚1枚の製本準備
 まず、コピーした楽譜を、偶数のページと奇数のページに分けます。
 のりしろは偶数のページでも奇数のページでも良いのですが、どちらかに残します。
 この説明では偶数のページに糊しろを残しましょう。
 糊しろは1~2cmで十分なので、残りがそれ以上あったらカットします。
 糊しろが要らない方(奇数のページ)は、原譜のサイズに合わせて残りはカットします。

 



(3)糊しろ部分の折り返し
 次に糊しろ部分の折り返しの方法です。
 1枚1枚しるしをつけて折るのは面倒ですから、まず偶数のページをきちんと揃えて重ねます。
 そして、折り線の部分に上下2か所、千枚通しなどで穴をあけて一番下のペーパーまでしるしをつけます。
 これで1枚1枚しるしをつける手間が省けるわけです。
 折りやすくするために、上下2か所のしるしに30cm定規をあてて、千枚通しなどでこすって折り目を付けます。
 私はこの作業も2~3枚重ねて行います。
 折れ目がついたペーパーを1枚1枚きちんと折って出来上がりです。

  

 

(4)2ページ一組のペーパー作り
 これで、糊しろがある偶数のページと、糊しろがない奇数のページが出来上がりましたので、一組ずつ貼り合わせていきます。網線が糊づけする部分です。
 この時、2ペーと3ページ、4ページと5ページというように確認しながら糊づけします。
 あわててこれを間違うと最悪ですので気をつけましょう。

  

 



(5)貼り合わせ作業
 2ページ一組のペーパーが複数出来上がりました。あとは、ケース1の場合と同様に、出来上がった数組のペーパーを、ページ順序を間違わないように背合わせで貼っていけば完成です。



 

 



(6)仕上げの作業
 全てのペーパーを貼り終ったら、最後に余分な部分や不揃いの部分を切り落として完成です。



 以上で、製本作業は一応完了ですが、ページ数が多くなると背合わせの部分が外れてきたり、傷みやすかったりしますので、できれば背の部分をサージカルテープなどで補強しておくと完璧です。





(参考)
 2枚一組のペーパーを作るのに糊しろを残さずに、サージカルテープ(図―網掛け)で貼りあわせていく方法があります。


 ネットなどで紹介されているのはこの方法が主流ですが、糊しろだとペーパー1枚分の余分な厚さですむのに、サージカルテープだとテープ2枚分が余分な厚さになるので私はこの方法はお奨めしません。
 それにテープ代がもったいないと思います。

  


Posted by つぶやきホルン at 12:49Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年12月26日

山形交響楽団

「マエストロ、それはムリですよ・・・」という本を読みました。

市民オケのメンバーが「この本、面白いですよ」と貸してくれた本です。

山形交響楽団という楽団が、飯盛範親さんという指揮者を音楽監督に迎えたことによって素晴らしいオーケストラに成長してゆく過程を描いたドキュメンタリー本です。

山形交響楽団というと1972年に人口25万人のまちに生まれたプロオーケストラです。
ヨーロッパではこの規模のまちにプロオーケストラがあるのは当たり前ですが、日本ではおそらく最も小さなまちにあるプロオーケストラでしょう。

まだこのオーケストラが生まれて間もない、私が学生の頃、このオーケストラのことを東京の人たちは「形オケ」と呼んでいました。山形の「形」とガタガタの「ガタ」をかけたどちらかというとバカにした呼び名だったのでしょう。

今では「山響」と言うようですね。いや、失礼!地元の人は当時からそう呼んでいたのでしょう。

それにしてもどちらかというと「普通のオケ」いや「マイナーなオケ」が、指揮者のリーダーシップによってわが国でも有数の魅力あるオーケストラに変身するとは・・・驚きです。

飯盛さんが「音楽家はサービス業だ」という信念のもとに山形交響楽団で実施したこと、例えば演奏会でのプレトークや演奏後の観客との交流会などは、「練習時間に集まって・・演奏を合わせて・・さっさと帰ってゆく、演奏会でもステージで演奏・・終わったらさっさと帰ってゆく」これが当たり前のプロオーケストラにとってはとっても新鮮だったでしょうね。

でもそれって良く考えてみると商売の世界では別にめずらしいことではありませんよね。
社長の手腕で発展する会社はいくらでもあります。
発展する会社は、社長のリーダーシップや先進的な発想と社員のやる気が満ちあふれています。
「お客様は神様です」・・・これって商売では当たり前!!

プロオーケストラの世界でそれができないのは、経営感覚のある指揮者がこの世の中に少ないのか、はたまた、社員であるオーケストラプレイヤー達が傲慢なのか?

九州交響楽団のスタッフに演奏会後の交流会のことを提案したのですが、アクロス福岡のロビーは狭いので難しいという回答でした。でも本当??「これはウソ!!」と直感的に思います。
事務局のスタッフがいくら考えても無理でしょうね。やりたいと思っている団員もいると思うけど、きっとそれも難しいのでしょうね。若い世代から変えていってほしいものですきっと人気が出ますよ

私はクラシック音楽をことさら大衆的にする必要はないと思っています。
子どもの頃から苦労に苦労を重ねた100人近い音楽家が一糸乱れぬ演奏を聴かせてくれる。
これほど贅沢な楽しみはありません。

でも、この「すごい人たち」がちょっとだけエンターティメントやサービス精神に目覚めて
素晴らしい才能と技を私たちにおしみなく見せてくれるならば
クラッシック音楽はもっともっと身近なものになるでしょうね。


えっらそうにしてるNHK交響楽団のicon95さんなど、ぜ~~んぜん興味ありません。
日本の音楽家はなぜかこのタイプが多いのが残念です。
icon95にはみなさんがそれぞれ思いつく名前を入れてみてください。

飯盛範親さんと山形交響楽団の今後ますますの発展をお祈り申し上げます。face02  


Posted by つぶやきホルン at 23:18Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年08月14日

レンタル楽器



つぶやきホルンで「カリヨン」を紹介していましたが、
ベルリオーズの「幻想交響曲」を演奏したいけどどこから借りたら?
というコメントをいただきました。

カリヨン、それからこの間ブルックナーで使ったワーグナーチューバなど
めったにお目にかかることのない楽器は、ほとんどのオーケストラは所有していません。
プロのオーケストラでも持っているところは少ない楽器です。

でもこの世の中は本当に便利です。
このような楽器を貸してくれる商売があるのです。
裏を返せば・・・オーケストラがたくさん増えたから、
この様な商売が成り立つくらい需要があると言うことですね。

私たちが「幻想交響曲」の演奏会で借りたカリヨンは、
プロフェッショナル・パーカッションという会社から
借りたものでした。

連絡先は、
プロフェッショナル・パーカッション
レンタル打楽器のページで、値段も含めて検索できます。
このお店はパーカッション専門ですが、
見たことも聞いたこともないような楽器もあって面白いですよ。

ただし、幻想用のカリヨンは2個で1日4万円ほどかかりますから、
数日借りると結構な金額になります。それに送料も別です。

20~30年前は、こんな便利なお店はあまりなくて、
特殊な楽器を使った曲はそれだけで演奏をあきらめていましたが、

私が京大オケに入った昭和47年の数年前でしたか、
京大オケが「幻想交響曲」をやったときは、
鉄パイプを使って「カリヨンもどき」を作りました。
直径20cm、長さ40~60cmくらいの鉄パイプを輪切りにしたものの片方に、鉄板を貼り付けた「くず入れ」が部室においてあるのを見て、いつも不思議に思っていたのですが、その2本の「くず入れ」がなんと「カリヨンもどき」だったのです。
当時のメンバーの方が、計算して音程を合わせて作ったそうです。


どんな音がしたのか聞いてみたいですね。
パイプだけに「管~~~~!」だったりしてm(_ _)m  


Posted by つぶやきホルン at 11:56Comments(1)オーケストラの楽しみ方

2009年05月14日

オーケストラの並び方

クラシック音楽の楽しみ方:NO.9「オーケストラその5」

オーケストラの並び方

オーケストラシリーズの最後は、オーケストラの並び方についてお話しします。

クラッシックファンで、オーケストラの演奏会を良く聴きに行く人でも、オーケストラの並び方まで気にする人は、よほどの「こだわり人~通」でしょう。

私も、演奏会を聴きにいって、今日のオーケストラは、チェロはどこかな、ホルンはどこかななどと考えて聴いたことはほとんどありません。

ただ、コントラバスが最上段に一列に並んでいる光景などを見るとさすがに「えっ!!と驚いてしまいますね。」

現代のオーケストラで一番ポピュラーなのは図―1の並び方でしょう。

図ー1


でもこの並び方がポピュラーになったのは比較的新しいのですよ。
この並び方を考案したのは、レオポルド・ストコフスキーというカリスマ的な指揮者です。
1900年代初頭から1970年頃まで活躍しましたが、オーケストラの配置を色々と研究し、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンを隣に座らせる現在の形を生み出したのです。ストコフスキーは、映画「オーケストラの少女」や、ディズニーの「ファンタジア」でも有名ですね。


17世紀から18世紀中頃のバロック時代、ヴィバルディ、ヘンデル、バッハなどの作品はまだオーケストラと言える曲はなく、その並び方もまちまちでした。

18世紀半ばのハイドンの時代になって初めてオーケストラの並び方らしきものが出てきます。とは言え、管楽器もトロンボーンやチューバはもちろん、クラリネットやフルートもほとんど使われない時代ですから、あまり固定的なものではなかったようです。

図―2は、ハイドンの演奏会での並び方の一例です。
ヴィオラ、チェロ、コントラバスがステレオタイプになっているのが面白いですよね。
また、この時代はまだ、指揮者という存在がなく、コンサートマスターとチェンバロを弾く作曲家が要の位置にいました

図ー2



19世紀ロマン派の時代になると、木管楽器はフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、金管楽器はトランペット、ホルン、トロンボーンが標準形になります。

図―3はメンデルスゾーンが取り入れていた並び方です。
第1ヴァイオリンが右側にいること、コントラバスが管楽器の前・中央に鎮座していることなど、驚きです。コントラバスのおかげで、管楽器からは指揮者が大変見づらいと思うのですがどうしていたのでしょうか。

図―3



図―4は、最初にお話しした、ストコフスキーの前の時代の標準形です。
ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなど古典派の曲では、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが旋律を受け継ぐなど、左右に配置することでステレオ効果を生み出すなどの利点があったようです。

図―4



図―5は、古いのか新しいのか良く分かりませんが、最近たまに見かけるようになった、「えっ!!と驚く」形です。なんでチェロが左側なのか、コントラバスが後一列なのか良く分かりませんが、これが一番新しい形かも知れません。

図ー5


こんなことを気にしながらオーケストラを聴きに行くのも楽しいかも知れませんよ。face02


  


Posted by つぶやきホルン at 23:01Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年05月11日

オーケストラの楽器編成

クラシック音楽の楽しみ方:NO.8「オーケストラその4」

オーケストラの楽器編成

今回は、オーケストラの楽器編成を説明しましょう。

これまで、「つぶやきホルン」では、ひとつ一つの楽器をシリーズで紹介しました。

弦楽器が、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス
木管楽器が、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット
金管楽器が、トランペット、ホルン、トロンボーン、テューバ
打楽器が、バスドラム、ティンパニ、シンバルなど


以上が、基本的な楽器群で、これにやや特殊な楽器として
木管楽器のピッコロ、イングリッシュホルン(コールアングレ)、E♭クラリネット、バスクラリネット、コントラファゴットなど、金管楽器のコルネット、それにハープなどが加わることがあります。

また、もっと特殊な楽器としては、アルトフルート、バスフルート、バセットホルン、ピッコロトランペット、ワーグナーテューバ、チェレスタ、カリヨン、大砲などもあります。

こんな特殊な楽器を使った曲は、楽器を調達するだけでも一苦労しますので、敬遠されますね。

因みに、わが福岡市民オケが6月の定期演奏会で演奏する、「ブルックナー:交響曲第7番」は、ワーグナーテューバという、ベルが前に向いたホルンを4本も使うので、楽器のレンタルとエキストラ代で50万円ほどの出費になります。

標準的なオーケストラの編成「12型2管編成」などと言います。
最初の数字は1stヴァイオリンの人数を表しています。

12型2管編成というと、モーツァルトからベートーヴェンあたりでしょうか。
1stヴァイオリン6プルト(12人)、2ndヴァイオリン5プルト(10人)、ヴィオラ4プルト(8人)、チェロ3プルト(6人)、コントラバス2プルト(4人)・・・・プルトとは譜面台のことで2人で1つの譜面台を使うことからこのように呼ばれている。
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットがそれぞれ2人ずつ。
トランペット2人、ホルン2人、トロンボーン3人
ティンパニ1人

以上合計56人ですね。

これがブルックナーなどになると16型4管編成くらいでしょか。
1stヴァイオリン8プルト(16人)、2ndヴァイオリン7プルト(14人)、ヴィオラ6プルト(12人)、チェロ5プルト(10人)、コントラバス4プルト(8人)
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットがそれぞれ4人ずつ。
トランペット4人、ホルン4~8人、トロンボーン3~4人、テューバ1人
ティンパニ1人、パーカッション4~5人
以上合計約100人ですね。

今日のオーケストラは何型かな?などと見るのも面白いですよ。face02

次回は、これらのオーケストラの楽器の並び方を説明します。


  


Posted by つぶやきホルン at 22:36Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年05月07日

オーケストラの数

クラシック音楽の楽しみ方:NO.7「オーケストラその3」

オーケストラの数

わが国には今どれくらいのオーケストラがあるのでしょうか

まずプロオーケストラですが、社団法人日本オーケストラ連盟の正会員団体が22団体、準会員が6団体です。この数って多いのか少ないのか?
オーケストラの本場、ヨーロッパでは10万人の街にはプロオーケストラがある。または、プロオーケストラがあるのが一人前の都市といわれています。
でも、日本でプロオーケストラがあるのは、東京、大阪以外では100万人以上の札幌、仙台、名古屋、京都、広島、福岡などごく限られた大都市のみです。
日本の10万人以上の都市は220都市くらいありますから、もしヨーロッパ並みだったら200を超えるプロオーケストラがあても良い?ことになりますね。

では、アマチュアとなると??・・これは大変な数になります。
社団法人日本アマチュアオーケストラ連盟の2007年時点の加盟団体は145団体、わが福岡市民オーケストラも1/145です。でもここには学生オーケストラは入っていません。
また、福岡県に目を移すと、福岡県アマチュアオーケストラ連絡会議というのがありますが、プロ2,一般13,青少年6の合計21団体が加盟しています。
わが国には47都道府県がありますから21×47=987団体(ちょっと無理があるかな?)

「Amateur Orchestra in JAPAN」というサイトを見つけたのですが、ここでは、一般のアマオケが698団体、学生オケが326団体と紹介されていました。合計1024団体です。
さきほどの987という数字がピッタリといった感じですね。
この数字の信憑性ですが、福岡県の登録団体を見ると、ほとんど実在する団体ばかりですので、これはかなり正確そうです。ただただ、驚きの数字です。

 「Amateur Orchestra in JAPAN」  http://www.joho-kyoto.or.jp/~ytaki/amaoke/index.html

因みに、全米オーケストラリーグに加盟している団体は2000団体あるそうで、上には上があるようです。



  


Posted by つぶやきホルン at 23:05Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年05月06日

オーケストラの歴史

クラシック音楽の楽しみ方:NO.6「オーケストラその2」

オーケストラの歴史

ちょっとオーケストラの説明の前に、
今日で連休も終わりです。(2~6日を連休という標準的な5連休の人の場合ですが)
私は無線ランの不調で振り回された連休でした。
結局、今も解決できずに、専門家に相談するしかなさそうです。
ほんといらつきます。face07
今年の連休は特に高速道路をはじめあちらこちらで大渋滞。
私もコストコでちょっぴり大混雑を味わいました。
それ以外は、おとなしく、おとなしく。
そばの「ひら川」で美味しい季節の野菜天ぷらを楽しんだくらいです。
最終日の今日は、今からレッドクリフPart2を観に行って、夜は桜坂の「彦ずし」
なじみのお寿司やさんですが、ブログでは一度も紹介してません。
今日が一番充実しそうかな。face05

では、オーケストラについて・・・

そもそもオーケストラはいつ頃できたのでしょう
17世紀から18世紀中頃のバロック時代、ヴィバルディ、ヘンデル、バッハなどの作品はまだ現在のような編成のオーケストラ曲はありません。弦楽器だけ、管楽器だけとか小編成の合奏曲などがほとんどで、このころはまだオーケストラは出来上がっていなかったことがわかります。

やはり、オーケストラといえるようになるのは、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどが交響曲を作曲した古典派の時代、つまり18世紀半ばからのようですね

ただし、その時代のオーケストラは、トロンボーンやチューバなどはほとんど使われていませんし、フルートやクラリネットもない曲が多かったりと、30~40人から、ベートーヴェンの交響曲でも50~60人程度といったところでしょう。

100人近い大編成のオーケストラが登場するのは、19世紀半ばを過ぎた、ブルックナーやマーラーなどの後期ロマン派からです。



  


Posted by つぶやきホルン at 13:55Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年04月29日

オーケストラって何

クラシック音楽の楽しみ方:NO.5「オーケストラその1」

ブログを始めて今日でちょうど1年が経ちました。
この1年間の投稿記事はなんと205件、よく書いたものです。face08
記事アクセス数も15000回を超えました。
アクセスしていただいたみなさん「ありがとうございました!!face05

1周年を記念して、
私が最も得意とする「オーケストラ」について何回かに分けて書いてみたいと思います。

オーケストラって何

オーケストラは、ジャズオーケストラ、マンドリンオーケストラ、フルートオーケストラなどもありますが、やはりクラシック音楽を演奏するシンフォニーオーケストラ、つまり「管弦楽団」「交響楽団」を指すのが普通でしょう。

オーケストラを一言で言うと、「最大の楽器」ということでしょうか。
つまり、たくさんの弦楽器木管楽器金管楽器打楽器でできた一つの楽器のようなものです。
指揮者はさしずめその「最大の楽器」を操るソリストといったところでしょうか。
指揮棒を使ってオーケストラを操る様は魔法使いのようですよね。

このあいだ、オーケストラの演奏会を聴きにいってつくづく思いました。
オーケストラって本当に贅沢だよな~~って

30人近いヴァイオリン、それぞれ10人近いビオラ、チェロ、コントラバスの弦楽器奏者。
フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットの木管楽器奏者。
トランペット、ホルン、トロンボーン、チューバの金管楽器奏者。
それにティンパニや大太鼓などの打楽器奏者。
総勢100人近い奏者が、指揮者の下、一糸乱れぬ演奏を繰り広げるのです。

ちょっと下品ですが、このひとり一人のプロ奏者の持っている楽器の総額はいくらなんでしょう。
平均300万円としても3億円。ヴァイオリンなど1000万円を超える楽器もたくさんあるのでもっと高いと思いますよ。

また、このひとり一人のプロ奏者がプロになるまでに費やした練習時間は・・・
ピアニストだと最低でも20000時間は必要と言われています。
一人10000時間としても100人で100万時間

それなのに演奏会の入場料は?
5000円として1000人入って500万円ですから、
一人の収入は数万円??

とまあ、えらく変なことを書き初めてしまいましたが、
やはり、オーケストラを楽しむことってすごく贅沢だ
と言うことがわかっていただけたでしょうか。

次回は、もう少し真面目にオーケストラを語ってみたいと思います。face02





  


Posted by つぶやきホルン at 23:00Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年03月20日

クラシック演奏の種類

クラシック音楽の楽しみ方:NO.4 「クラシック演奏の種類」

クラシック音楽の曲を今度は、演奏の形とでも言いましょうか、演奏する人の編成というか、もっとわかりやすく言うと「見てすぐわかる違い」で分けてみましょう。

誰の目で見てもはっきりと違いがわかるのは次に様な演奏形態に分けられます。

①管弦楽
②協奏曲
③室内楽
④独奏・独唱
⑤オペラ
⑥バレエ
⑦合唱
⑧吹奏楽
(これはクラシック音楽の中に入れて良いかどうか?)

管弦楽は、オーケストラのことですね。
交響曲(シンフォニー )、交響詩、組曲などオーケストラで演奏される曲を総称して管弦楽曲と言います。

協奏曲(コンチェルト )は、オーケストラをバックに、1つ(まれに2つ以上)の楽器が独奏楽器として演奏する形態です。ピアノ協奏曲 、ヴァイオリン協奏曲 、チェロ協奏曲、ホルン協奏曲など楽器の種類と同じくらい種類があります。

室内楽は、違う旋律をそれぞれ一人ずつの奏者が演奏する形のために作曲された曲のことで、英語でチェンバー・ミュージック(chamber music)といいます。1stヴァイオリン、2ndヴァイオリン、ヴィオラ、チェロによる 弦楽四重奏曲が最も調和する形と考えられています。

独奏・独唱は、読んで字のごとく一人で楽器を演奏したり、歌ったりすることですね。
ピアノソナタや無伴奏ヴァイオリンソナタなど、広い舞台で一人演奏する姿はとてもかっこいいけど、緊張するでしょうね~。

オペラやバレエは、舞台音楽と呼ばれます。
オーケストラは影の支え役に回って、オペラでは歌手が物語を歌でつづりますし、バレエではバレリーナが踊りで物語を表現します。

合唱は、少し細かく分けると、混声合唱、女声合唱、男声合唱などがありますし、合唱だけで演奏するいわゆる「ア・カペラ」もあれば、ピアノやオーケストラを伴奏とするものもあります。この間聴きに行ったマドリガーレは合唱と言うのでしょうか?これは少し違うような気がしますね。むしろ室内楽かな??

吹奏楽をクラシック音楽の中に入れるのはちょっと違うと思いますが、演奏形態としては特徴があるので一応あげてみました。いわゆる管楽器のみで編成される演奏形態を吹奏楽と言います。これも細かく言うと、ブラスバンドは本来金管楽器のみで、ウインドアンサンブルが吹奏楽。木管楽器も加わります。

まあ、知っている人にとっては「常識じゃ!!」と言われそうですが、一応参考のためにまとめてみました。face02
  


Posted by つぶやきホルン at 21:58Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年03月17日

クラシック音楽を時代で分類すると?

「クラシック音楽は、概ね17~18世紀以降の古い時代にヨーロッパから発生した、楽譜、旋律、音楽の構成、技法、演奏法などにおいて一定の形式を持った音楽である。」

などと、えっらそうにクラシック音楽を定義してしまいましたけど。

さてさて、クラシック音楽を時代別に見るとどうなるでしょう。

クラシック音楽で古典派とかロマン派という名前を聞いたことがありませんか。
これは、クラシック音楽を年代によってグループ分けした時の呼び名です。
小学校か中学校の音楽の時間に習いますよね。

ヨーロッパを中心とするクラシック音楽は、古くは「古代西洋音楽」とか「中世西洋音楽」もありますが、これは一般的にはクラシック音楽とは言いませんね。
15世紀~16世紀ごろのルネサンス音楽もクラシック音楽というのかどうか微妙~~です。

概ね17~18世紀以降というくくりで「代表的なクラシック音楽の分類」
①17世紀初頭~18世紀中ごろのバロック音楽
  ヴィバルディ(1678~1741)、ヘンデル(1685~1759)、バッハ(1685~1750)
②18世紀中ごろ~19世紀初頭の古典派音楽
  ハイドン(1732~1809)、モーツァルト(1756~1791)、ベートーヴェン(1770~1827)
③19世紀初等~20世紀初等のロマン派音楽
  ベルリオーズ(1803~1869)、メンデルスゾーン(1809~1847)、シューマン(1810~1856)、ブラームス(1833~1897)、ワーグナー(1813~1883)、チャイコフスキー(1840~1893)
④20世紀以降の新古典派音楽
  エリック・サティ(1866~1925)、ストランビンスキー(1882~1971)、ショスタコービッチ(1906~1975)

これらの作曲家の名前を聞けば、ちょっとクラシック音楽をかじった人は、なるほど「これは確かにクラシック音楽だ」ということになるでしょう。

では、それより新しい「近代音楽」「現代音楽」となると・・・私はよく分かりません。face04


  
タグ :音楽


Posted by つぶやきホルン at 23:51Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年03月01日

クラシック音楽を勝手に定義

クラシック音楽の楽しみ方:NO.3 「クラシック音楽を勝手に定義」

まず「クラシック音楽」と言うと、古い時代にヨーロッパから起こった音楽ということになりそうです。
でも、同じ古い時代の音楽でも日本、中国、インド、アフリカいろいろあるけどこれはクラシック音楽ではなく、「民族音楽」と呼ばれます。
ですから第1に「クラシック音楽は、古い時代にヨーロッパから発生した音楽である」というのは間違いはなさそうです。

では、古いヨーロッパの音楽だったらどれだけ古くてもクラシック音楽なのか。
ヨーロッパの古い音楽は、古代西洋音楽(6世紀以前?)、中世西洋音楽(6世紀頃~15世紀ごろ)、ルネサンス音楽(5世紀~16世紀ごろ)などと呼ばれます。
これらもクラシック音楽という人もいますが、一部のルネサンス音楽を除いて私には馴染みがありません。
ですから、第2に「概ね17~18世紀以降の音楽をクラシック音楽」と言った方が馴染みが良さそうですね。

では、新しくても、現代に作曲された音楽でもクラシック音楽ものがあるのはなぜ?
これが「みそ」ですね。つまり、裏を返せば、ただ古ければクラシック音楽と言うのではないと言うことです。
クラシックを「古い」と訳すると間違いで、「古典」と訳すのが正解なのです。
なんか理屈っぽくなってきたな~~~!!!face07 
まあ、「クラシック音楽」というジャンルそのものが後世の人がつけた「理屈」ですから、理屈っぽいのは当たり前なのですが・・・・m(_ _)m

要するに、古い自然発生的な音楽(フォルクローレなど)に対して、楽譜、旋律、音楽の構成、技法、演奏法などにおいて、次々に新しいルールが作られていったのが、ルネサンスに始まり、バッハ以降本格化する作曲活動によるのですが、このルール(形式)に基づいて、またそのルールを発展させながら作られる音楽のジャンルを「クラシック音楽」として分類するということで、大きくは間違ってないと思います。
ですから第3に「楽譜、旋律、音楽の構成、技法、演奏法などにおいて一定の形式による音楽である」ということでいかがでしょうか。

まとめると、「クラシック音楽は、概ね17~18世紀以降の古い時代にヨーロッパから発生した、楽譜、旋律、音楽の構成、技法、演奏法などにおいて一定の形式を持った音楽である。」

あくまで、私見ですので、専門家の方にはご勘弁を。 「ふ~~~!!」face04



  


Posted by つぶやきホルン at 22:33Comments(2)オーケストラの楽しみ方

2009年02月26日

クラシック音楽って何?

クラシック音楽の楽しみ方:NO.2 「クラシック音楽って何?」

「クラシック音楽とは?」と聞かれるとはたと困ってしまいます。

ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどの曲はもちろんクラシック音楽です。

ではもっと古い作曲家の曲は? いつごろの時代の作曲家までクラシック音楽なの?
クラシックって、古いという意味だけど、現代でもクラシック音楽の作曲家はいるよね。
クラシック音楽の反対はなんだろう? ポピュラー音楽、大衆音楽??
クラシック音楽ってヨーロッパの音楽のようだけど、だったら日本の作曲家が作った音楽はクラシック音楽ではないの

色々考えてもどうもよく分かりませんね。icon198

そうなのです。結局これが絶対正しいという答えがないのがクラシック音楽なのです。

とは言え、まったく答えがないわけではありませんので次回は、私なりの答えを書いてみたいと思いますので「お楽しみに」face02


  


Posted by つぶやきホルン at 22:03Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年02月24日

クラシック音楽の楽しみ方

クラシック音楽の楽しみ方:NO.1

「オーケストラ雑記帳」では、「オーケストラの楽器シリーズ」を終わらせた後、次は何を書こうかな~~~っとずっと迷っていましたが、やっと決心がつきました。icon195

これからは、「クラシック音楽の楽しみ方シリーズ」とでも言いましょうか、私が知ってること、知らないけどちょっと調べてみること、ちょっと考えてみることで、クラシック音楽にまつわる「うんちく」などを、ぼちぼちと書いてみたいと思います。

と言っても、まだどんなことを書いていくかあまり考えていませんので、ほんとに思い出したようにぼちぼちになるかも知れませんが、できるだけ面白く書いていきますのでたまにご覧下さいね。face02
  


Posted by つぶやきホルン at 23:38Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2009年02月19日

オーケストラの選曲

オーケストラの演奏曲目ってどうやって決めるのでしょうか。

だいたい一般的なアマチュアオーケストラの場合、「やりたい曲」と「やれる曲」には大きな隔たりがあります。

「やりたい曲」は限りなくあります
私の場合、ホルン吹きですから、リヒャルト・シュトラウスなんか是非やってみたいですね。
交響詩「ティル・オイレンシュオイーゲルの愉快ないたずら」、「ドン・ファン」「英雄の生涯」「ツァラトゥストラはかく語りき」など・・・・・
ストラビンスキーのバレエ音楽「ペトルーシュカ」や「春の祭典」、ホルストの組曲「惑星」、マーラーやブルックナーの交響曲etc.etc・・・・・

でも「やれる曲」となるとかなり限られてくるのです。
選曲の大切なポイントは
①団員が演奏したいと思う曲であること。はもちろんですが、
②聴衆が聞きたいと思う曲であること。なぜならばマニアックな曲はチケットが売れません。
③なによりも、アマチュアでも演奏可能であること。
④あまりにも大編成や特殊な楽器が多くないこと。なぜならエキストラや楽器レンタルでお金がかかります。


というような訳で、アマチュアの演奏会は、
ベートーヴェン、ドボルザーク、チャイコフスキー、ブラームスなどが主流となってくるのです。
福岡市民オーケストラには音楽委員会というのがあって、話し合いで決めていますが、だいたいいつも「やりたい曲派」と「やれる曲派」で議論になりますね。
やれる曲ばかりやっていると「マンネリズム」に陥りますし、やりたい曲を優先すると、まあ、ぜったできない曲は選ばないけど、練習で相当苦労するし、結局は中途半端な仕上がりのまま本番を迎えます。

さてさて、これから来期と来来期の候補曲を考えます。
今期が、ブルックナーの交響曲第7番という、難易度が高くまた、ワーグナーチューバなど特殊な楽器にお金がかかる曲を選んでいますから、少しおとなしくした方がいいのでしょうか???face03



  


Posted by つぶやきホルン at 22:31Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年12月08日

An die Freude 「歓喜に寄せて」

第九の季節に因んだ話題を一つお贈りしましょう。

国技館5000人の第九コンサートは、1985年2月17日の両国国技館落成を祝賀する目的で開催されたのがこのイべントの始まり。指揮者の石丸寛さんの呼びかけで実現しました。
「国技館すみだ第九を歌う会」が発足。墨田区向島の芸者さんたちが華やかな着物姿で加わったこともあり、その時はドイツ語を何とか覚えやすくしようと「freude(フロイデ=歓喜)」を「風呂出で」などと、漢字を当てた歌詞カードを作ったのです。

風呂出で 詩へ寝る   (フロイデ シェーネル)
月輝る 粉健(糞犬)   (ゲッテル フンケン)
とホテル 会う末     (トホテル アウスエ)
理事 生む         (リージ ウム)
ビルベと0点        (ヴィルベ トレーテン)
夫追い得る 取るん健  (フォイエル トゥルンケン)
貧無理死へ 台ん    (ヒムリッシェ  ダイン)
入り 人産む       (ハイリ ヒトゥム)
台寝  津会うベル    (ダイネ  ツァウベル)
ビン出ん 微出る     (ビンデン ヴィーデル)
バス出い 詣で      (ヴァスディ モウデ)
酒取れん 下駄いると  (シュトゥレン ゲータイルト)
ああ冷  麺支援     (アーアレー メンシェン)
ベル出ん 鰤うでる    (ヴェルデン ブリューウデル)
暴大ん  残ふてる    (ボウダイン ザンフテル)
風流げる 場いると   (フリューゲル ヴァイルト)

傑作というか、なんか返って覚えにくかったりして。
それにしても聞く第九から参加する第九になって早25年。

来年2月22日には25周年記念コンサートが開催されるそうです。

  


Posted by つぶやきホルン at 23:01Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年10月08日

チューニング

オーケストラの演奏会に行ったことがある人が必ず最初に目にするのが
チューニングという作業です。
本日のブログは、私が以前に別のブログの掲示板に投稿したもののリニューアルです。

オーケストラの演奏会では、演奏を始める前にチューニングを行います。
合わせる音は“A”(ドイツ語で「アー」と発音)つまり“ラ”の音です。

まず、オーボエがAの音を出して、それをコンサートマスターが受け継ぎます。
それから、オーボエの音に、木管楽器群、金管楽器群が音を合わせます。

次にコンサートマスターが弾くAの音に弦楽器群が合わせ始めます。
普通は低弦、つまりコントラバス、チェロから、高弦のビオラ、バイオリンへと合わせていきます。
弦楽器がAの音を取り終わると次は “調弦”という作業が始まります。
これは、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスとう弦楽器はどの楽器も4本の弦から成り立っている(コントラバスは5本の楽器もあります)ので、Aの弦を基本に、残りの3本の弦についても音程を合わせる作業です。

この調弦が行われている間に、管楽器も最後の音の調整を行います。
つまり、チューニングしたAの音の1オクターブ上の音や1オクターブ下の音(同じ“ラ”の音)やその他の和音の音程を確認する作業を行うのです。

これらの手順をステージの模様で説明しましょう。

まず、オーボエがAの音を「ラー~~~」と出すと、コンサートマスターがその音に合わせて、「うん!」とうなずきます。

すると、フルートなどの木管楽器群が「ラー~~~」と出して、かぶせるようにホルンなどの金管が「ラー~~~」と出して、合ったなと思うと、管楽器は静かになります。

間髪を入れずに、コンサートマスターがコントラバスやチェロに向かって、「ラー~~~」と弾くと、コントラバスやチェロ、からビオラ、バイオリンへと「ラー~~~、ラー~~~、ラー~~~、」と合わせて、それから弦楽器が勝手に、ごにょごにょと高い「ラー~~~」や低い「ラー~~~」などにぎやかに弾き始めます。これが「調弦」です。

すると静かにしていた管楽器達もおもむろに、「ラー~~~」「ラー~~~」その内に「ドー~~~」「ミー~~~」「ラドミー~~~」などにぎやかになったと思うと、急に静まり返ってくる。これでチューニングが終わり、静まり返ったところに指揮者登場となるわけです。

このAの音のピッチは今の日本では442ヘルツでやる事が多いようです。アメリカでは440ヘルツ、ヨーロッパでは440~444ヘルツ辺りが多いと聞いたことがあります。モーツァルトの時代にはもっと低い430ヘルツ台だったそうですが、大きなホールで演奏すると響かないためにだんだんと高い音になっていったようです。

では、なぜチューニングをAの音でやるのでしょうか。
それは、オーケストラの基本である弦楽器の弦は先ほど書いたように、どの楽器も4本の弦でできているのですが、どの楽器にも共通の開放弦(何も押さえないで出る音)がAだからです。ちなみに440ヘルツのAは、人間の声の音域、また、ラシドレミファソはABCDEFGで表しますから、最初の音がAなのです。日本ではドから始まりますが・・・・。

また、なぜオーボエで合わせるのでしょう。
それは、昔の管楽器の中で、最も音程の合わせにくい楽器がオーボエだったので、まずオーボエが吹いて、それにしかたがないからみんなが合わせてやっていた ことが始まりのようです。

でも、今ではオーボエが1番ピッチが定まっており安定しているという見解があります。(オーボエの人に言わせるとそうでもないようですが) それなのに未だにオーボエに合わせるのは他に理由があるのでしょうか。

私は、オーボエの音が他の楽器よりも聴き取りやすい。つまりみんなが「びゃー~~~」と鳴らしていてもオーボエの音だけは聴き取れることによると考えています。



実は、チューニングには緊張をほぐす効果もあります。
やはり、曲の最初の音というのは緊張するものです。特に私が吹いているホルンなどは、良く音をはずしてしまいます。曲の初っぱなにソロや高音のロングトーンなどがあると、緊張は最高潮に達します。
こんな時、チューニングの騒音??の中で、最初の音を試し吹きなどするとずっと楽になるのです。

これを参考に演奏会でチューニングを聴いてみてください。Aと関係のない音が結構鳴っているの気がつくと思いますよ。
  


Posted by つぶやきホルン at 23:02Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年08月17日

モーツァルトの冗談音楽

7月28日の投稿で、モーツァルト作曲の「音楽の冗談」という曲を紹介しました。

今日は、天才モーツァルトが作曲したもう一つの“冗談音楽”をご紹介します。

下に掲載した楽譜は、
ヴァイオリンのデュエット曲。
な、な、なんと、楽譜を終わりから反対に演奏しても同じ曲に作られています。face08

分かりやすいように、
ひっくり返した画像と並べてみました。
この楽譜を2本のヴァイオリンで弾くとみごとにデュエットになります。

 

(楽譜は岩波新書「音楽の基礎」から転載)

なんでこんな曲を作ったのでしょうね???
凡人には分かりません。face03  


Posted by つぶやきホルン at 14:21Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年07月28日

音楽の冗談



音楽の冗談


モーツァルトのディベルティメントに「音楽の冗談」 K.522という曲があります。

メロディーからして、これ本当にモーツァルトの音楽というような幼稚さがありますが、随所におかしなことが「きら星のように」ちりばめられています。

そもそも楽器編成、ホルン2、第1・第2ヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバス・・なんとチェロがない。音楽の構成も当時の常識からは大きく外れていました。

この曲は、彼の周りにいた音楽家や作曲家気取りの貴族達のへたな作品や演奏を皮肉って書かれたものと言われています。

聴きどころは、2楽章Menuettoのホルンのデュエットが変なハーモニーを奏でるところ。3楽章のAdagio cantabileの終わり近くになって、ヴァイオリン・ソロの難しいソロ。最後に大きく音をはずしてしまう。そして極めつけは4楽章の最後の全員による盛大な音はずし。

でも、この曲はくれぐれも上手な人たちで演奏してください。
私の経験からして、アマチュアがこの曲を演奏すると、かのモーツァルトさんが予定していなかった「冗談」があちらこちらで飛び出してきます。どれがモーツァルトさんが仕組んだ冗談で、どれが演奏をミスっているのか区別がつかなかったりして・・・・?単純な曲だが、間違ったハーモニーを正確に間違えて演奏するのも結構難しい。それこそ「冗談はよしてよ~~」ということになりかねないのです。

私も大いに冗談をやってしまった経験者です。face03  


Posted by つぶやきホルン at 23:00Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年07月10日

演奏会のマナー

昨今、世の中のマナーの低下はどん底といった感じです。icon196

クラシック音楽の演奏会場も例外ではありません。
確かに以前から、小さな子供が「うるさい」といったことはありましたが、
最近は、わけの分からない大人がたくさんいますね。

演奏が始まっているのに平気で通路を降りてきて席を探す人。
子供に飲み物やお菓子を与える人。
携帯電話を切らない人。それどころか携帯電話で話す人。
演奏が終わるか終わらないかの内に拍手やブラボーコールをする人。

どの行為も、熱心にクラシック音楽を楽しんでいる人にとっては
マジ!腹の立つ行為なのです。face09

クラシック音楽ももっと気楽に聞くべきなどと「知ったような」ことを言って、
楽章の間でも感動したら拍手をしても良い。などという有識者まででてくると、
「世も末」と言った感じです。

そんなこんながあって、我が福岡市民オーケストラでは、
先の演奏会で、プログラムに「演奏会マナー 基礎知識」というペーパーを挟み込みました。
結構好評だったようですよ。

  

クラシック音楽って、堅苦しいから嫌い。などとおっしゃる方。
嫌いで結構です。
静かにじっくりと、演奏が終わった瞬間のし~んとした空間に残る余韻までも楽しむのがこの世界なのです。

でもこれって、実はジャズでも一緒なんだなと思ったことがありました。
ベーシストの藤原清登さんのコンサートのことです。
レストランで、食事をした後のコンサートですから、比較的カジュアルな感じです。
でも、ほとんどのお客さんは、じっくりと清登さんのベースに聞き入っていました。
ところが、2階の一角のお客さんたちが、結構べらべらとしゃべっていたのです。

休憩時間に清登さんに会いに行くと、非常に機嫌が悪い。
あのうるさいお客さんたちは何者だ。
演奏に集中できないと嘆いていました。

演奏家と聴衆が一体になることが「音楽」の原点でしょう。
それが、一緒に叫ぶような音楽の場合はそれで良し。
静けさの中に、演奏者と聴衆の熱気が一体化するようなクラシック音楽では、そのルールに従いましょう。face01




  


Posted by つぶやきホルン at 23:04Comments(2)オーケストラの楽しみ方