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2009年08月27日

「薩摩切子」

写真は、昨年の夏に鹿児島県のさつま町にある「さつま町ガラス工芸館~ガラスの館」で購入した「薩摩切子」
買ったことすら忘れて使っていなかったのですが、引き出しから出てきたので、はじめて日本酒をいただきました。

「切子」とはカット文様を刻み込んだガラスのこと。
ヨーロッパから伝わった技術を日本ならではの技巧として発展させた「江戸切子」「薩摩切子」が特に有名ですね。

その歴史は「江戸切子」「薩摩切子」とも江戸末期ということであまり違わないのですが、 「江戸切子」が無色透明なガラスで、彫りが浅いのに対して、「薩摩切子」は紅・金赤をはじめ、藍、緑、紫、黄など色ガラスを透明ガラスにコーティングした素材を、深くカットするところに特徴があります。

ところで、この色は何が原料か知ってますか
実は、金属の微粒子が着色剤として使用されているのです。
金赤は、その名のとおり「金」です。
だから、同じデザインの製品でも金赤が他の色に比べると高価です。
金色は世を忍ぶ仮の姿・・・実は正体は赤なのです??

藍色  黒酸化銅
青色  コバルト・銅
緑色  鉄・銅・クロム・ウラニウム
赤色  銅・金・セレン
黄色  鉄・セリウム・ウラニウム・チタン・銀  など


「薩摩切子では、金ナノ粒子がガラスの着色剤として使われている。この現象こそ表面プラズモン共鳴によるものである。表面プラズモンを設計し応用する科学技術分野はプラズモニクス(plasmonics)と呼ばれ、ここ数年の間で世界的な高まりを見せている。金属ナノ構造と光が生み出す現象は、無限の可能性を秘めている次世代の光科学技術なのである。」という難しい文章は、九州大学の応用化学・ナノテクノロジーの権威・・山田淳先生のお言葉です。

まさに「ナノテクノロジー」の世界なんですね。

「薩摩切子」は、27代島津斉興(なりおき)の代にはじまり、28代島津斉彬が、磯の集成館に百人以上の人々が働く大規模な硝子方を設け、急速に発達しましたが、斉彬の死去、薩英戦争により、完全に途絶えてしまいます。その間2~30年、まさに幻の作品です。

この技術が復元されたのは、なんと1985年になってから。
今や鹿児島の代表的な工芸品となっています。

私も切り子は大好きで、いろいろほしいのですが、とにかく高い!!!
写真の小さな作品(それも普通の職人さんの作)でも1個2万円以上します。
これほしい~~!!なんてのは、一桁、いやいや二桁違いますね。

でも、これで飲む日本酒はまた・・・格別でした~~~~ face05

「薩摩切子」「薩摩切子」

薩摩切子の製作風景~本当に大変な作業です。
「薩摩切子」「薩摩切子」



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Posted by つぶやきホルン at 23:06│Comments(0)楽しい活動・旅行編
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