2008年07月28日
音楽の冗談

音楽の冗談
モーツァルトのディベルティメントに「音楽の冗談」 K.522という曲があります。
メロディーからして、これ本当にモーツァルトの音楽というような幼稚さがありますが、随所におかしなことが「きら星のように」ちりばめられています。
そもそも楽器編成、ホルン2、第1・第2ヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバス・・なんとチェロがない。音楽の構成も当時の常識からは大きく外れていました。
この曲は、彼の周りにいた音楽家や作曲家気取りの貴族達のへたな作品や演奏を皮肉って書かれたものと言われています。
聴きどころは、2楽章Menuettoのホルンのデュエットが変なハーモニーを奏でるところ。3楽章のAdagio cantabileの終わり近くになって、ヴァイオリン・ソロの難しいソロ。最後に大きく音をはずしてしまう。そして極めつけは4楽章の最後の全員による盛大な音はずし。
でも、この曲はくれぐれも上手な人たちで演奏してください。
私の経験からして、アマチュアがこの曲を演奏すると、かのモーツァルトさんが予定していなかった「冗談」があちらこちらで飛び出してきます。どれがモーツァルトさんが仕組んだ冗談で、どれが演奏をミスっているのか区別がつかなかったりして・・・・?単純な曲だが、間違ったハーモニーを正確に間違えて演奏するのも結構難しい。それこそ「冗談はよしてよ~~」ということになりかねないのです。
私も大いに冗談をやってしまった経験者です。

Posted by つぶやきホルン at 23:00│Comments(0)
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