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2012年04月19日

大般若経転読会

先日、私の檀那寺(だんなじ:檀家になっている寺のこと)で落慶法要が営まれました。
このお寺は臨済宗東福寺派「荘厳寺」といいます。
http://www.ne.jp/asahi/shikanoshima/syougonji/index.htm

7年前の2005年3月20日に発生した「福岡県西方沖地震」で、本堂の鉄筋コンクリートでできた直径70~80cmもあろうかという柱がほとんどすべて壊れるなど、修復不可能な被害を受けました。

それから7年、住職や檀家総代の方々の資金集めを始めとした大変なご苦労、檀家の方々の多大なるご寄進の末に、昨年、木造建築の大変立派な本堂が完成し、東福寺の管主様をお迎えしての落慶法要となったものです。

お寺というと、普通、お付き合いは「お盆」「法事」「葬儀」しかありませんので、お寺のお祝いごとというとあまり馴染みがありませんよね。

そこで、お祝いを包むにしても、ご祝儀袋でよいのかどうかなど迷ってしまいました。私は白封筒にしましたが、けっこう熨斗のついたご祝儀袋が多かったですね。

本堂に入ると仏壇の前に、たくさんの座布団その脇に10巻ほどの経典が置いてあります。
その周りに100人を優に超える檀家の方々が座りました。

まさかこの座布団にそれぞれお坊様が座るんじゃないよな??と思いつつ待っていると、そのまさかでした。
かなり偉そうな方から、若い方までぞろぞろとお坊様が入ってこられるではありませんか。
京都や奈良の本山寺などで大法要などが営まれる時にたくさんのお坊様が一斉にお経を読まれるのをテレビで見たことはありますが、生で見るのは初めてです。
なかなか壮観な眺めです。(失礼・・・不謹慎ですね)

最後に、京都の大本山東福寺からわざわざ来ていただいた管主様が入場されて、落慶法要が始まりました。

大般若経転読会

それで、やっぱりお寺の行事ですから、結構長いお経が続きます。
その最後に、全員のお坊様たちが、自分の前に置いてある経典を手に取って、一斉に何かを叫びながら空中にかざしてぱらぱらとめくり始めたではありませんか。

初めて見る光景に、私だけでなくたくさんの人たちが写真を撮影し始めました。
どうも、すべてのお経を読むのは時間がかかるから、読んだことにする儀式だろうと想像はつきましたが、この光景を見ただけで、朝早くから起きて志賀島までやってきた甲斐がありました。

大般若経転読会

あとで調べたのですが、これは大般若経転読会(だいはんにゃきょうてんどくえ)と言いう行事です。

『大般若波羅蜜多経』(だいはんにゃはらみったきょう:通称は大般若経)は、大乗仏教の基礎的教義が書かれている長短様々な般若教典を集大成したもので600巻余の膨大な経典だそうです。

この膨大な経典を全部読むのは大変な時間を要しますから、本当に読むことは過去に数例があるのみだそうで、このような転読(転経)という方法で行われるようになったようです。
仏教にも合理主義?が導入されているんですね。

600巻にもおよぶ大般若経を、40人ほどのお坊様が1巻、また1巻と次々に扇をひろげるがごとく空中にかざし声高らかに唱える様子は、本当に迫力がありました。

ご挨拶なども含めて、約90分ほどで法要は終わりました。

やはり木造建築はとても素晴らしいですね。
鉄筋コンクリートだとできた時が一番きれいですが、木造建築はできた時の白木の美しさから、時を経てだんだん燻したような色合いに変化していきます。今後数百年、このお寺が多くの檀家の方々の心のふるさととなって、時を刻み続けていくのを願っています。

大般若経転読会

大般若経転読会

大般若経転読会

大般若会(だいはんにゃえ)については
大本山妙心寺のホームページにわかりやすく説明してあります。
http://myoshin.com/hyoka/event/houyo_01.htm
(東福寺派で探したけど見つからなかったので妙心寺派を活用させていただきました)



タグ :志賀島

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Posted by つぶやきホルン at 22:44│Comments(0)楽しい活動・生活編
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