がんばるーむ音楽授業

つぶやきホルン

2010年12月01日 23:01

「九大病院小児医療センター:がんばるーむ」音楽授業

元気アートプロジェクトでは、2010年11月30日(火)11時から、九大病院小児医療センター「がんばるーむ」で今年度2回目・2学期の音楽授業を行いました。

授業のテーマは「ハープを聴いてみよう・弾いてみよう」
講師は、ハーピストの野元奈帆子さん
私が所属している福岡市民オーケストラの演奏会でハープが必要な曲を演奏するときにいつも出演していただいている方です。
なんと、鹿児島からわざわざ来ていただきました。
コンサート用の大きなグランドハープと、一回り小さいアイリッシュハープを車に乗せて、
朝6時に鹿児島を出発して来ていただいたんですよ。

きょうのプログラム
①ハープで名曲を聴いてみよう
 カノンinD(パッヘルベル作曲)
②ハープってどんな楽器だろう
 楽器紹介や質問コーナー
③みんなが知っている曲を聴こう
 1.乙女の祈り(バダルジェフスカ)
 2.『借りぐらしのアリエッティ』より「アリエッティズソング」(セシル・コルベル)
 3.『千と千尋の神隠し』より「いつも何度でも」(木村弓)
④ハープと一緒に歌おう
 赤鼻のトナカイ(ジョニー・マークス)
⑤お待ちかね・・・ハープを弾いてみよう
 グランドハープとアイリッシュハープ
⑥最後にもう1曲
 アヴェ・マリア(グノー)


ハープってどんな楽器?では、
①三角の枠にたくさんの弦を張ってはじいて音を鳴らす楽器です。
②ハープの仲間は4000年も前にエジプトなどで生まれました。
③大きなハープはグランドハープとよばれ47本の弦が張られています。
④響板および共鳴胴という部分に音が響いて美しく大きな音が生まれます。
⑤7つもペダルがついています。(ピアノは2つか3つです。)
⑥とってもハープらしい演奏方法に「グリッサンド」があります。
⑦ハープにはとってもたくさんの仲間の楽器があります。
アイリッシュハープ、アルパ、ライアー(リラ)、グランドハープなどについて
とても丁寧に教えていただきました。

みんな身を乗り出して熱心にお話を聞いていたんですよ。
これまで何度も音楽授業をやったけどこれほどの反応は今回が初めてでした。
 アルペジオという分散和音の奏法が実はハープ(アルパ)の奏法から来た言葉だと言うことを私も初めて知りました。・・・お恥ずかしい!!

みんなが知っている曲を聴こうでは、
宮崎駿アニメの主題ソング『借りぐらしのアリエッティ』の「アリエッティズソング」(セシル・コルベル)はアイリッシュハープのための曲です。またご存じのとおり『千と千尋の神隠し』の「いつも何度でも」は、木村弓さんがゲルトナーライアーというハープの仲間の楽器を片手に弾き語りした曲ですね。
美しい音色に子どもたちは目を輝かせて聴き入っていました。

ハープと一緒に歌おうは、みんなで声を合わせて「赤鼻のトナカイ」を合唱

そしていよいよお待ちかねのハープを弾いてみよう。
一人ひとりに、野元先生が手を取って「グリッサンド」と「きらきらぼし」の演奏を教えてくれました。

がんばるーむの先生から届いた子どもたちの感想です。

きれいだった・・・
まさか自分もあんなきれいな音が出せるとは思わなかった・・・
きくだけでもうれしかったのに、さわらせてもらってとてもうれしかった・・・


最後に前でハープを扱ったNちゃんは、昨日は薬のピークの日でとてもとても教室へ来れる状況ではなかったのですが、トイレに立った時教室からきこえるハープの音色にハッとし、お母様の「今日は無理だよ、横になっていようよ。」という声をふりきってやってきていました。まだまだ、頭は朦朧としていたでしょうに、ハープの音色がNちゃんをふるいたたせたんです。すごいですね。
あらためて、病院には音楽が必要だと強く思いました

最後に、グノー作曲のアヴェ・マリアを聴いて素敵な一時を終わりました。

野元先生、本当にありがとうございました。

でもあんまり喜んでもらったので、次は何をすればよいか実はとっても困っています。
ハープほど音楽授業にぴったりの楽器はありませんからね。


楽器の説明をしてくださる野元先生
手前がアイリッシュハープ、奥がグランドハープ


演奏の様子


全員に手を取って教えてくださいました。

子どもたちの笑顔や身を乗り出して聴き入る様子を紹介できないのが残念です。

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