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2015年05月07日

あの日の声を探して

「あの日の声を探して」

久しぶりに観た映画は、かなりシビアな内容の作品でした。

戦争を描いた映画はたくさんありますが、この映画は1999年の第二次チェチェン戦争が舞台で、ロシアはチェチェンの後も、ウクライナ東部への侵攻、クリミア半島の併合などを繰り返しており、現実味が違います。

目の前でロシア兵に両親を殺された9歳のこどもハジは、姉も一緒に殺されたと思い、赤子の弟をつれて村から逃げますが、ショックで声を失っており、弟をある家の前に放置して放浪します。ある日、EUから派遣されたキャロルに救われ、次第に心を取り戻していき、最後に無事だった姉と弟と再会するというありがちなストーリーです。

一方で、この作品は両親を殺したロシア兵について、ある日些細なことから軍隊への強制入隊を余儀なくされた19歳の青年が、理不尽な軍隊での生活や訓練を経て、人を殺すことに何の罪悪感も感じない殺人鬼へと変貌してく様を克明に描いています。

この二つの対比する描写が、この映画の重みというか怖さを際立たせています。

無差別で理不尽な殺戮が繰り返される戦場、平和や人権を監視する巨大組織の無力感、戦争がつくりだす狂気、これらが単なるドラマとしてではなく、今、世界中で起こっていることなのだという現実感が重くのしかかってくる映画でした。

是非ご覧になることをお勧めします。


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