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2008年07月07日

音楽力(その4・完)

 音楽の力とは

 「音楽力」で湯川さんは、「ほかの動物にできなくて人間だけにできることを“想像力を持つこと” “歌を歌うこと” “微笑むこと” 」と書いています。

 また、日野原先生は、「音楽療法士には想像力の豊かさという感性、思いやりが求められる。人間にある力は“イメージする力”で医療や教育の現場でもこの“イメージと思いやり”が欠如している。お医者さんも学校の先生も心の中に浮かんでくる少しでも楽しいことを少しだけ方向づけしてあげるだけで、この社会はもっと活き活きと生きやすい楽しいものになることでしょう。」と書かれています。

 音楽、いや芸術全般に共通することとして、受け取る側の色々な状況、感情に働きかけて、様々な感動(勇気、癒し、高揚、共感etc)を呼び起こすことこそが「芸術の力」「音楽力」なのでしょう。

 先日のホスピスでのボランティア演奏について、当日まで「あと一月ほどで亡くなられる方たちに演奏を聴いてもらうことにどれほどの意味があるだろう。」という迷いがありましたが、このような迷いは、実際に演奏を聴いていただいてすっかり消えてしまいました。
 
 私は今、この様に考えています。「どんなに健康な人だって、次の日には事故や災害で亡くなっているかも知れない。一番大切なことは、 今ある一日がいかに充実して、有意義であるか ではないか。」
 演奏を聴いていただいた患者さんたちは、一緒に口ずさんだり、手拍子をたたいたり、そっと涙ぐんだりと様々な反応を示されましたが、間違いなく残されたわずかな時間を有意義に過ごしていただいたようでした。
 
これこそ、 「音楽力」 だと実感させられた次第です。
  


Posted by つぶやきホルン at 22:35Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年07月05日

音楽力(その3)

新老人の会

「音楽力」で日野原先生は「新老人の会」を紹介されています。

 私は、この会のことを今年の3月頃知りました。先日ボランティア演奏を行った原土井病院の原寛先生がこの会の九州支部の代表世話人をされているからです。

 この会の正会員即ちシニア会員は75歳以上、75歳以下はジュニア会員と言います。

 この本で日野原先生は「2000年に75歳以上の老人の会を発足させた。日本の制度では65歳以上を老人としているが、それは日本人の平均寿命が60代だった半世紀前のこと。今は81歳を超えており、65歳以上を老人と呼ぶのはとんでもない間違い。だから、私は少なくとも10年底上げして75歳を老人とすべきと思っている。」と述べられています。「後期高齢者」などと呼ぶ「アホな役人と、鈍感な政治家」に読んでもらいたかったですね。

 「新老人の会」のことをホームページで調べてみると、「新老人の会」の3つのモットーは「愛し愛されること「創(はじ)めること」「耐えること」だそうです。
そうです。「音楽力」にも書かれていますが、75歳でリタイアではない、創めなさいという運動なのです。

「75歳になったら“ちょっと変わったこと”をやってみよう」例えば、パソコンを覚えて、小学生の孫に教えよう。

以下、ホームページからの抜粋ですが、
新老人は、5つの目標を掲げて活動を進めています。

1.自立(自立とよき生活習慣やわが国のよき文化の継承)

 老後の生き方を自ら勇気をもって選択し、自立とよき生活週間をそれぞれの家庭や社会に伝達すると共に、次の時代をより健やかにする役割を担う。

2.世界平和(戦争体験を生かし、世界平和の実現)

 20世紀の負の遺産である戦争を通じて貧しさの中から学んだ体験と人類愛を忘れた生き方の反省から得られた教訓を、次の子供や孫の世代に伝え、世界平和の実現に寄与する。

3.自分を研究に(自分の健康情報を研究に活用)

 自らの健康情報(身体的、精神的および習慣的な情報)をヘルス・リサーチ・ボランティアとなって研究団体に提供し、老年医学、医療の発展に寄与する。

4.会員の交流(会員がお互いの間に新しい友を求め、会員の全国的な交流を図る)

 健やかな第三の人生を感謝して生きる人々が、さらに新しい自己実現を期して交流し合い、心豊かな老年期を過ごす。

5.自然に感謝(自然への感謝とよき生方の普及)
 
 過度に成長した不健全な文明に歯止めをかけ、与えられた自然を愛しその恩恵を感謝しその中によき生き方の普及を図る。

今、私は55歳。シニア会員になれるのはまだ20年先のようです。
本当に勇気づけられる本です。
  


Posted by つぶやきホルン at 16:01Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年07月05日

音楽力(その2)

音楽療法

「音楽力」では、今の社会における「音楽療法」の必要性、大切さが綴られています。
そこで、音楽療法について少し調べてみました。

我が国における「音楽療法」の推進役は、「日本音楽療法学会」という組織があって、その理事長を日野原先生が務められています。まさに先生がこの本に書かれていることを実践なさっているようです。

日本音楽療法学会によると、音楽療法とは、「音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること」と説明しています。

日本音楽療法学会では、平成9年から「学会認定音楽療法士」の資格審査を行っています。しかし、学会の認定資格は、国家認定資格ではありませんし、この資格取得がただちに就職に結びつくかというと、そう単純ではありません。というのは、音楽療法の職場は日本ではまだまだ未開拓の部分であるからです。

それにもかかわらず、2006年1月時点で、わが国で音楽療法士養成コースを持つ大学は4年生が6校、短大18校で、全国音楽療法士養成協議会という組織を作っているようです。

また、現在、多くの病院が、音楽療法を取り入れ始めていますが、音楽療法士が国家資格になっていないことなどから、音楽療法そのものが「健康保険」の対象となっておらず、音楽療法士の社会的な身分も非常に不安定なものとなっています。身の回りで、自分で職場を探しながら切り開いていくという状態なのでしょう。

心配なのは、資格制度が不安定であればある程、音楽療法士の質にも大きなばらつきが生じます。
いつのまにか、音楽療法そのものの信頼性を失わせることにもつながりかねません。

日野原先生がこの本で、日本はこの分野で50年遅れているといわれていますが、まさにその通りのようです。

この本の中で「音楽療法で遭遇した奇跡の数々」として、パーキンソン病の患者さんが、ワルツで踊っている間だけは「フーッと身体が軽くなる」事例や、脳卒中で2年間言葉を失っていた人が、好きな歌を聴いて言葉を話し始めた事例などが紹介されています。

国家資格の是非、有無を問わず、手遅れにならない内に、正しい形で日本に音楽療法が普及することを願ってやみません。  


Posted by つぶやきホルン at 15:17Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年07月02日

音楽力(その1)

 「音楽力」(海竜社)という本を読みました。
 著者は、聖路加国際病院名誉院長の日野原重明先生と、音楽評論家の湯川れい子さんです。

 2004年12月に初版が発行されています。日野原先生93歳の冬ですね。
 
 日野原先生は、現在、最も有名な老人と言っても過言ではありません。
 97歳の現在も、「新老人運動」をはじめ、「生き方」の道しるべを示し続ける「超人」です。この方を拝見していると、なぜ「後期高齢者」などという一律的な表現や制度が生まれてきたのか、理解に苦しみます。

 また、湯川れい子さんは、著名なジャズ評論家だが、地球環境問題や社会問題に熱心な活動を展開されています。

 このお二人の対談をもとにまとめられたのがこの本です。
 
 日野原先生は、この本の冒頭で、
 「私は約20年前から音楽療法の研究に関わり、音楽による心身の反応が病の癒しに役立つというその科学的根拠を探すことに精一杯の努力を重ねてきた」
 と書かれています。

 そして、湯川さんはこの本でわかってい欲しかったこととして、最後に
 「音楽は心にも体にも万病に効く」
 「音楽は副作用のない生薬である」
 「音楽は海より深い」
 「音楽はまだまだ謎に包まれたままである」
 「音楽は音学ではない。音を楽しむものである」
 「音楽は愛である」
 と書かれています。

 科学の立場と、芸術の立場から、「音楽の力」について書かれたこの作品から、皆さんに紹介したい部分を、数回に分けてまとめてみたいと思います。

   


Posted by つぶやきホルン at 23:02Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年07月01日

コンサートが終わったステージ

 オーケストラの演奏が終わって、お客様も帰り、静まり返った舞台を見渡すと、色々な形をした黒い物があちらこちらに落ちていることがありますicon66icon66

 それは、よく見るとオタマジャクシのような形をしていたり、色々な形をしています。icon58icon65

 プロオーケストラの場合は少ないのですが、アマチュアの演奏会の後には本当にたくさん落ちているようですね。face08

 特にホルンパートの付近などはたくさん落ちていることが多いようです。だってホルンって本当に音をはずしやすい楽器なんです・・・・・・・face07

 

うわ~~~! 今日も掃除が大変だ~~~icon41
  


Posted by つぶやきホルン at 22:27Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年06月19日

指揮者のうなり声

 カラヤンとフルトヴェングラーなどと、指揮者の話が続いたので、
 ついでに、もう一つ、とっておきの指揮者のお話をしましょう。

 演奏会をかぶりつき(最前列に近い席)で聴くと、時々変な音が聞こえます。

 音色としては「むぐぐ~~」「ううっ」icon197というようなものが多い。

 最初はよく分からないがいずれその正体がわかってきます。それは指揮者の「うなり声」なのでした。

 うなり声で最も有名なのは、コバケンこと小林研一郎さん佐渡裕さん なんかも第九で一緒に歌い出すことは有名ですね。

 往年の名指揮者、レナード・バーンスタインやカラヤンもうなり声の名人だったらしい。ただしカラヤンはうなり声というよりはハミングのようなものでしょう?

 だいたい、うなり声をあげる指揮者は、派手さを売り物(これ、悪い意味ではありません)にしている指揮者に多いように思います。指揮者にとって「うなり声」は、曲の「高み」にオーケストラを引きずりあげていく「念力」がつい音になってしまった結果なのです。face02

 

 ところで、かぶりつきで聴くと、しぶき(指揮者の汗)が飛んでくると言うのもありますよ。
 これだけはゴメンですがね。face07
  


Posted by つぶやきホルン at 23:25Comments(2)オーケストラの楽しみ方

2008年06月14日

カラヤンとフルトヴェングラー:後編

 ヴィルヘルム・フルトヴェングラーは、1886年に生まれ、1922年、36歳の時にベルリン・フィルハーモニーの首席指揮者に就任し、戦争による中断などはあるが、1954年に亡くなるまでベルリンフィル、そしてヨーロッパのクラシック界に君臨しました。
 
 また、ヘルベルト・フォン・カラヤンは1908年に生まれ、1955年にフルトヴェングラーの死とともに、47歳でベルリン・フィルハーモニーの首席指揮者に就任し、1989年の死の直前まで「帝王」として世界の頂点を極めました。

 このように、一見ごく自然に、二人の最高の指揮者が首席指揮者のバトンを渡していったように見えるのですが、この本を読んで、その歴史の中で起こってきた事を知ると身震いしそうになります。

 第2次世界大戦中、ドイツでは、多くの指揮者や音楽家が、ナチスから逃れて他国へ亡命しますが、この二人はドイツにとどまり、巧にヒトラーのもとで活動を続けていきます。その結果、二人とも第2次世界大戦後は、ナチスとの関係を厳しく責められることになるのですが。

 そして、二人はドイツにとどまった事により、フルトヴェングラーはベルリン・フィルに復帰するし、カラヤンはその後継者として首席指揮者に就任します。

 それにしても、フルトヴェングラーのカラヤン嫌いは相当なものだったようです。最初は、名も知れぬ若僧にすぎなかったカラヤンが、じわりじわりと頭角を現し、王といわれたこの巨匠に迫ってくるのですから、どの世界にでもありそうな構図です。
しかし、そこに第3の男、セルジュ・チェレビダッケという、本来ならばこの人がフルトヴェングラーの後継者だったかも知れないという人が登場し、絡み合うあたりがリアルで面白いのです。

 

 「振ると面食らう」と揶揄された感性の指揮者フルトヴェングラーと、冷徹なほどの完璧主義を貫いたカラヤンの確執を描いた「カラヤンとフルトヴェングラー」(中川右介著:幻冬社新書)は、クラシックファンならずとも楽しめる一冊です。
  


Posted by つぶやきホルン at 23:43Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年06月12日

カラヤンとフルトヴェングラー:前編

みなさんは、ヘルベルト・フォン・カラヤンという名前の指揮者を知ってますか。

今年は、クラシックファンならずとも名前は聞いたことがあるという人がたくさんいるあの「帝王」ヘルベルト・フォン・カラヤンの生誕100周年にあたります。

だからという訳ではないのですが、「カラヤンとフルトヴェングラー」(中川右介著:幻冬社新書)という本を読みました。

世界一のオーケストラといわれるベルリン・フィルハーモニーの首席指揮者はこれまで6人しかいません。
ハンス・フォン・ビューロー、アルトゥール・ニキシュ、フルトヴェングラー、ヘルベルト・フォン・カラヤン、クラウディオ・アバド、そして現在はサイモン・ラトルです。

しかしこの6人の中でも、カラヤンとフルトヴェングラーの知名度は、他の4人を遥かに超越しています。
私がクラシックファンになった今から約40年前、フルトヴェングラーは過去の最大の指揮者、そしてカラヤンは現役の最高の指揮者としてクラシック界の人気を2分していました。

「カラヤンとフルトヴェングラー」という本は、第2次世界大戦のナチスドイツを背景に、ベルリン・フィルハーモニーをめぐるこの2人の大指揮者の確執と生き様をみごとに描いた作品です。

  


Posted by つぶやきホルン at 22:38Comments(0)オーケストラの楽しみ方

2008年06月09日

指揮者

 オーケストラをはじめとして、ブラスバンドでも合唱でも、みんなの前に立ち、大勢の演奏者を一つにまとめて音楽を創り出すのが指揮者と呼ばれる人達です。

 これは私だけの思いこみかもしれませんが、合唱の指揮者は指揮棒はあまり使わないようです。両足を揃え、両肘をまげて手のひらを踊らせながら指揮をする。みんな似ています。

 ブラスバンドの指揮者も、ブラスバンドそのものが派手な割りには、案外小振りな指揮が多いような気がします。それらと比べると、オーケストラの指揮者は、なんでこんなに色々なタイプがあるのでしょうか。

 代表的なタイプは「激情型」「舞踊型」「知性型」「瞑想型」以上私が勝手につけた名前ですが。

 なにより分かりやすいのは「激情型」icon197でしょう。とにかく派手なタイプ。オーケストラをその情熱的な指揮でぐいぐいと引っ張っていきます。ついついオーケストラも激情してしまって、演奏会が終わると満足感と疲労感でいっぱいになるのです。小澤征二さん、小林研一郎さん、佐渡裕さん、シノーポリさんや若き日のバーンスタインさんなど、人気者の指揮者が目白押しです。

 「舞踊型」face08の代表は懐かしい山田一雄さんや山本直純さん。右に左に、上に飛び跳ねてと大忙しの指揮が懐かしい。指揮台から落ちてしまったこともあります。

 「知性型」face01は指揮棒こそが物を言うといった感じで、言葉少なにオーケストラを引っ張っていくタイプ。本当にスマートな指揮をする人たちです。渡辺暁夫さん、秋山和慶さん、金洪才さんやノイマンさんがこのタイプか。

 最後に「瞑想型」face06。この代表は何と言ってもカラヤンさんでしょう。晩年のバーンスタインさんもそうだったかな。

 一流と言われる指揮者は、なにがしかの型を持っているものですね。


  


Posted by つぶやきホルン at 22:19Comments(0)オーケストラの楽しみ方