ハイドン:交響曲第101番「時計」
福岡市民オーケストラの第60回記念定期演奏会が近づいてきたので、曲目について説明します。
今日はまず、
交響曲第101番ニ長調Hob.I-101「時計」について。
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン作曲の交響曲第101番ニ長調は、1793年から1794年にかけて作曲された交響曲です。
ハイドンの後期にあたるこの時代の作品は、現代の演奏会でもよく演奏される名曲が多いのですが、これらは、ヨハン・ペーター・ザロモンの招きによってロンドンを訪問するために作曲した12の交響曲で、総称して
「ロンドン交響曲」や
「ロンドン・セット」と呼ばれています。
交響曲第101番は、
第2楽章のファゴットの奏でるユーモラスな「ポッパッ ポッパッ ポッパッ ポッパッ」というメロディが、時計の振り子のようであることから
「時計」という愛称で呼ばれているのです。
福岡市民オーケストラがこの曲を演奏するのは、「1983年7月第13回定期演奏会」「1992年11月第31回定期演奏会」に続いてあんと3回目です。私はハイドンの中でも難しい曲だと思うのですが、なんで「時計」ばっかりなんでしょう。時計屋さんからスポンサー料をいただいているわけでもないんですがね(^_^?)
とにかくアマチュアオーケストラにとって、ハイドンほど難しいというか、様になりにくい曲はないかもしれません。
この曲も、1楽章の「アダージョ・プレスト」はアダージョからプレストに変わるときに呼吸とリズムを揃えるのは「至難のワザ」です。2楽章の「アンダンテ」ポッパッ ポッパッのリズムを、本当の時計のようにさりげなく正確に演奏するのもほぼ無理? 3楽章の「メヌエット」だけがなんとか安らかに聴けるかな? 4楽章の「プレスト」はみんなとにかく弾くだけで精一杯で、とても軽やかな音楽にはほど遠い。実はそれほど難しいのです。
そこのところを、十分ご理解の上で、
大目に見ていただきながら楽しんでいただければと思います。
日 時:6月21日(日) 14:00開演(13:30開場)
場 所:アクロス福岡シンフォニーホール
曲 目:A.ブルックナー:交響曲第7番(ノヴァーク版)
J.ハイドン:交響曲第101番「時計」
指 揮:森口真司
入場料:一般 1500円 高校生以下 500円
関連記事